キャンペーンの企画において、単発的な売上だけでなく、顧客の定着やリピート購入を促す手法として「マイレージ機能」が注目されています。本記事では、ポイントを蓄積させファン化を狙うマイレージ型キャンペーンの仕組みやメリット、効果的な活用方法について解説します。
キャンペーンのマイレージ機能とは
キャンペーンにおけるマイレージ機能とは、対象商品の購入やサービス利用で独自のポイントを蓄積し、貯まった数に応じて特典への応募や交換を行う仕組みです。航空会社のマイレージ同様、ユーザーの行動量に応じてインセンティブを付与します。単発的な応募形式とは異なり、「貯める」プロセスを経るため、長期的なエンゲージメント構築に適しています。
技術的には、レシートOCR解析やシリアルナンバー入力などで購買を証明し、ユーザーIDに紐づくポイント残高をシステム管理する構造が一般的です。
マイレージ型(ポイント蓄積)とマストバイ型の違い
「マストバイ型」は、1購入につき1口応募ができる単発的な形式で、購買の瞬発力を高めるのに適しています。対して「マイレージ型」は、購入ごとにポイントがストックされる点が大きな違いです。
ポイント数に応じて応募できる賞品ランクが変わるため、「あと少しで上位コースに応募できる」という心理が働きやすく、継続的な購買習慣やブランド定着を促す効果が高いのが特徴です。
どんな商材・チャネルで活用されやすいか
購買頻度が高い商材と非常に相性が良く、飲料、加工食品、菓子、日用消耗品などが代表的です。日常的に購入されるためポイントを貯める動機づけがしやすく、他社へのスイッチ防止にも効果的です。
チャネルとしては、コンビニやスーパーなど生活動線上の店舗での展開が中心です。特定カテゴリー内でのリピート促進や、シリーズ商品の買い回り施策として採用されるケースが増えています。
キャンペーンでマイレージ機能が注目される背景
単発施策から「継続購入・指名買い」重視へのシフト
消費行動の多様化により、一時的な売上増加だけではブランドシェアの維持が困難になっています。そのため、一度きりの購入ではなく「指名買い」を継続させる手法としてマイレージ機能が注目されています。「ポイントを貯めているから次もこれを選ぶ」という意識を醸成し、競合への流出を防ぎながらLTV(顧客生涯価値)を高める戦略へシフトしています。
CRM(ファン育成・還元)施策としての位置づけ
サードパーティデータ規制に伴い、企業が独自に顧客と繋がる「ファーストパーティデータ」の重要性が高まっています。マイレージキャンペーンは会員登録の強力なフックとなり、単なる懸賞ではなく継続的なプログラムとして機能します。企業は詳細な購買データを取得でき、ロイヤルカスタマーを識別して還元するCRM施策としての活用が進んでいます。
流通・店頭と組み合わせた長期施策の相性
小売店側にとっても、来店頻度や客単価向上に寄与するマイレージ施策は歓迎されます。数ヶ月単位で実施されるため、商品が長期的に棚に置かれる根拠となり、特売やエンド陳列の商談材料としても機能します。短期施策よりも店舗への送客効果が高く、製販連携の取り組みとして導入されるケースが増加しています。
マイレージ機能で可能な機能一覧

ポイント付与・残高管理(マイページ/会員ID連携)
ユーザーごとのポイント通帳機能が基盤となります。LINEやメールアドレスでの会員登録を通じ、保有ポイントや履歴をリアルタイムで確認可能です。システム側ではレシート解析やコード入力結果に基づきポイントを付与します。既存会員基盤がある場合はSSO連携を行い、スムーズな参加を促すことも一般的です。
コース設計(必要ポイント別の応募・交換メニュー)
蓄積ポイントに応じた柔軟なコース設計が可能です。少ないポイントで応募できる抽選コースから高ポイントの景品コースまで段階的に設定したり、一定ポイントで必ず貰える「全プレ」形式も採用できます。また、即時抽選(インスタントウィン)と後日抽選を組み合わせるなど、複数のロジックを混在させることも可能です。
応募制御(回数上限・期間・対象商品/対象店舗条件)
公平性担保や予算管理のための制御機能です。1人あたりの応募上限や当選回数制限を設定できます。また、特定商品のみポイント倍率を変えたり、指定チェーン店のレシートのみ有効とするフィルタリングも可能です。これにより、新商品販促や特定流通とのタイアップ強化など、戦略的な要件をシステムで実現します。
当選・交換処理(デジタルギフト/景品発送の連携)
応募後の処理を自動化します。デジタルギフトなら当選即時にコードを発行し、配送コスト不要で付与可能です。物理景品の場合は配送先入力フォームを自動表示し、データ化します。在庫管理機能とも連動し、景品切れ時の終了や代替品切り替えといった制御も行い、事務局工数を削減します。
参加促進(リマインド通知・途中参加の設計)
離脱防止のコミュニケーション機能です。LINE連携時に「あと1ポイントで応募可能」等のリマインドを自動配信し再来店を促します。有効期限のアラートやボーナスポイント期間の設定も可能です。ユーザーのモチベーションを維持し、最後まで参加してもらうためのプッシュ型機能が充実しています。
分析(購買回数・客単価・LTV・チャネル別効果)
蓄積データを可視化するダッシュボード機能です。参加者数や応募数に加え、一人あたりの平均購買点数、リピート回数、商品別構成比などを分析できます。レシート特化型なら併売商品や購入時間帯も把握可能です。これらのデータは効果測定だけでなく、次回の戦略や商品開発に活かす資産となります。
マイレージ機能のメリット
継続購入の促進とリピート率向上
メリットは「習慣化」です。ポイント蓄積自体にゲーム性があり、途中離脱を避ける心理が働くため、他社への浮気を防ぎ自社ブランド継続の動機づけになります。結果、期間中のリピート率が大幅に向上し、ブランドロイヤリティ醸成に繋がります。
まとめ買い誘導による客単価アップ
「5ポイントで確率2倍」「3個購入でボーナス付与」等のルール設定により、一度の購入点数を引き上げ可能です。消費者は効率よく貯めようとするため、通常より多く買う「まとめ買い」が発生しやすくなります。これにより客単価向上と販売ボリューム拡大が期待できます。
競合からの乗り換え・長期囲い込み
長期キャンペーンで競合ユーザーの切り崩しを図れます。「キャンペーン中だからこちらを買おう」というきっかけを作り、ポイントを貯める過程で商品に慣れ親しんでもらいます。長期間の利用は終了後の定着率を高め、シェア固定化した市場での奪還策として有効です。
LTV向上とファン化(CRMデータ蓄積)
顧客一人ひとりのLTVを高められます。会員化されたユーザーは直接連絡可能な資産となり、終了後も新商品案内やアンケート送付などで関係を維持できます。ファンの育成とデータ蓄積を同時に行えるため、中長期的なマーケティングROIが非常に高い施策です。
店頭施策との相乗効果
店頭での露出拡大にも貢献します。「シールを集めて応募」等のPOP掲示で注目度が高まります。店舗側もリピートが見込める商品は優遇しやすく、棚割り確保や陳列スペース交渉がスムーズになります。デジタルとリアル売り場の連動で、相乗効果による売上増加が見込めます。
マイレージ機能の導入はキャンペーン事務局に依頼がおすすめ
マイレージ機能を依頼するメリット
自社開発はコストと時間が膨大ですが、専門の事務局会社なら既存のパッケージやSaaSツールを活用し、低コスト・短納期で導入可能です。レシートOCR等の高度技術も標準装備され、動作も安定しています。さらにシステムだけでなく、景品手配、問い合わせ対応、抽選発送、法務チェックまでワンストップで任せられるため、担当者は企画に専念できます。
マイレージ機能を使ったキャンペーン企画の事例
ANA DUTY FREE SHOP ダブルマイルキャンペーン
羽田空港第3ターミナルの免税店で行われた、ANAカード会員向けの購買単価アップ施策です。期間中、対象店舗でカードを提示し5,000円以上購入すると、通常100円1マイルが2倍になるボーナス付与を実施。フライト前の旅行者に対し、まとめ買いや高額商品の購入を促し、客単価向上と会員IDの提示率を高める狙いがある事例です。
コカ・コーラ「選べるデジタルポイント」即時抽選キャンペーン
対象製品の二次元コードをスキャンし、その場で当落がわかるインスタントウィン施策です。2026年5月まで実施され、PayPay等の「選べるデジタルギフト」を即時付与。個人情報入力を省き、汎用性の高いインセンティブで参加ハードルを下げ、購買促進とデジタル接点強化を両立した好例です。
まとめ
マイレージ機能は、顧客生涯価値を高くし、ブランドへの愛着を育むための強力な施策です。しかし、システム構築や個人情報管理には専門的なノウハウが不可欠です。キャンペーン事務局に委託することで、コストを抑えつつ、安全かつスムーズな運用が可能になります。
リピート施策を成功させるために、ぜひ専門のパートナーへの依頼を検討してみてください。



